昨年(平成27年)は上賀茂神社式年遷宮文化事業として、いにしえの昔からいつくしまれてきた「神山湧水」を芯におき、春・夏・秋のプログラムを企画しました。
春(5月5日、10日)はお祝いごとの始まりにふさわしく、京都和菓子の会の「神山湧水の夕べ」を行いました。
上賀茂神社の立砂をイメージして誂えた和菓子は宮司の田中安比呂さんが 「神山湧水の雫」と命名してくださいました。
お菓子 鶴屋吉信さん
夏(7月26日、27日)は、上賀茂神社境内ガイドツアー「神山湧水のめぐみ」 を行いました。
銘木師が紐解く上賀茂神社の水のつながり」
講師 株式会社千本銘木常務取締役 中川典子さん
京都の町屋、神社仏閣の床の間や家具を手掛ける中川典子さんが、上賀茂神社の木にまつわる文化について、銘木師ならではの視点でお話いただきました。京都の伝統とそれを支えるお人について愉しく学ぶツアーになりました。
「神山湧水のめぐみ
作庭家が紐解く上賀茂神社の水のつながり」
講師 作庭家(植治次期十二代) 小川勝章さん
数々の京都の名園を作ってきた小川勝章さんが、上賀茂神社の境内をご案内し、独自の感性でその素晴らしさを紐解きました。
お客様をお迎えするコーヒーブースのしつらえ
デザイン 鈴木恵千代さん
製作 千本銘木さん
床の間飾り 小川勝章さん
平成27年10月15日上賀茂神社正遷宮(しょうせんぐう)が行われました。
秋(10月17日、18日)は、水や森、そして自然全体に思いを馳せる時間の演出として、生け花と能の会の「神山湧水のしらべ」を行いました。
生け花と能の会秋(10月17日、18日)は、水や森、そして自然全体に思いを馳せる時間の演出として、生け花と能の会の「神山湧水のしらべ」を行いました。
「生け花」「漆」「能」は、言うまでもなく、それぞれ自然を映す、奥深い芸術です。それぞれの継承者が、ひとつの舞台でお互いを照らし合いながら、切磋琢磨し、新しい美しさを生み出しています。
左から、
華道未生流笹岡家元 笹岡隆甫さん
漆工芸家 三木啓樂さん
観世流シテ方 橋本忠樹さん
幸流小鼓方 曽和鼓堂さん
提灯献灯
舞台を観る前に本殿にご挨拶。
ならの小川の川沿いを京都の伝統工芸を学ぶ学生たちが和紙と竹で作った、小ぶりで上品な提灯を持ちながら進み、本殿に献灯しました。
提灯を持つことで奉祝の気分も、境内の祝賀の雰囲気も高まりました。
左から
銘木師 中川典子さん
上賀茂神社 宮司 田中 安比呂さん
AGF 井村直人さん
みなさまととともに、上賀茂神社の式年遷宮をお祝いできたことをうれしく思います。
式年遷宮に関わったすべてのみなさま、式年遷宮で出会ったすべてのみなさま、
ありがとうございました。
今、私は、祝賀記念の文化事業で出会った様々な方たちと、新たな文化事業を行う企画をしております。多くの方たちとお祝いする遷宮。もしかしたら、そこで関係性を育んだ人たちが、共に次の歩みを生み出す仕組みでもあるのではないかと。正遷宮から一年ほど経つ今、ふと、そんな風に思えてなりません。
文化をつなぐ仕組み。私たちがどのような事をしていくのか・・・。軌跡を残していきたいと思います。
式年遷宮に関わったすべてのみなさま、式年遷宮で出会ったすべてのみなさま、
ありがとうございました。
今、私は、祝賀記念の文化事業で出会った様々な方たちと、新たな文化事業を行う企画をしております。多くの方たちとお祝いする遷宮。もしかしたら、そこで関係性を育んだ人たちが、共に次の歩みを生み出す仕組みでもあるのではないかと。正遷宮から一年ほど経つ今、ふと、そんな風に思えてなりません。
文化をつなぐ仕組み。私たちがどのような事をしていくのか・・・。軌跡を残していきたいと思います。